という質問をいただきました。
(「良い方法」に関しての私なりの答えは下の方に書いてあるので、それだけ見たい方は飛ばしてください。)
「気持ちが高まって自然とテンポが速くなる」というのは、
演奏家として必要な素質です。
それは、クラシックが人間のものであって、
鼓動のようにテンポ感が変わるのは、ある程度必要だからです。
メトロノーム考察
さて、
このメトロノームの話!
私はとても面白いと思いました。
というのも、
今も昔も、子どものテンポが速くなるという悩みは尽きません。
でも、昔は電子メトロノームやスマホアプリのメトロノームではなく、
ねじ巻き式の振り子メトロノームでしたよね!
仮説として、
今の電子メトロノームやアプリのメトロノームでは、
テンポが点でしかない
のに対し、
振り子式だと
テンポが曲線の中にあって、
音が鳴る間の空間と時間も認識できる
ため、
人間らしいテンポの感じ方ができたのではなかろうか…と。
ただ、メトロノームは
見ながら弾くのではなく、
聞いて弾くものだし、
そもそもメトロノームの使い方としては、
曲を弾く前に何回か鳴らして止めてから、そのテンポ感を感じながら練習するのが個人的には良いと思っているので、
メトロノームのデザインはあまり関係ないかも(笑)
でも、仮説としては面白いと思いませんか?
メトロノームの使い方
さて、本題に戻ります!
もし、保護者の方が子どもの練習に付き添えるのなら
速くなるところだけメトロノームを鳴らして2,3回鳴ったら止める。
というのを繰り返して身体にテンポ感を覚えさせる
…ようにメトロノームを使ったと、
たった今、母が言っておりました。笑
でもね、大切なのは、
「時間と空間の中にテンポがある」
という感覚なんですよね。
これを完璧に感じていれば、
もしテンポ感が変わったとしても全く不自然ではないはずです。
人間が書いた曲を人間が弾く訳ですから、
機械的なテンポで弾くことには
全く意味がありません。
昔の教育では、「テンポは変わっちゃいけない」なんて言われていた古典派(ベートーヴェンなど)でも、
テンポ感は変わるのでそれに伴ってテンポも多少変わります。
テンポ感は、
音と音の間にある空間と時間を感じることと密接に関わっていますが、
それを掴むためにも
楽譜を音楽的に読む知識、正しい身体の使い方、耳の使い方が必要です。
(このブログにもそれらに関する記事があります。)
そして、
テンポの感じ方や、頭、身体、耳の使い方に慣れるためには時間がかかるので、
諦めずに娘さんの力になってあげてください。
実際に演奏を聴いたわけではないのでわかりませんが、
質問者さまのメッセージを読む限り、
これから磨くのが楽しみな才能が見えます。