この映画が公開された時の私の感想を一言でまとめると、
「ミュージカルの音楽じゃない!ダサい!」
だった。
この度、地上波でラ・ラ・ランドが放送されたということで、
「もしかしたら当時観た時と違う感想が生まれるかもしれない!」
と思い、
Amazonプライムで視聴してみた。
改めて、ラ・ラ・ランドを観た感想
箇条書きで書こう。
・配色やカメラワークは良い。
・今までのミュージカルと比較しない、もしくは、ミュージカルと思わないなら1つの映画作品として観られる。
・「こういう恋愛もあるよね」と思える。でもやっぱりお互い干渉しすぎなのが気になって映画の世界に没頭できない。
・映画という短い時間の中で2人の関係の描き方をある程度ハショるのは仕方ないけれど、
内容がやはり薄いと感じた。
・ミュージカルじゃないと思っていても、やはりリズムに偏りすぎ。メロディーとハーモニーの融合の美しさが圧倒的に足りない。
・エマストーンの顔が本能的に受け付けないのは変わらず。
・監督がやりたいことをとにかく詰め込んでみた、という印象は拭い去れない。
初めて観た時とは違う感想を得た理由。
初めて観た時は、
今までの映画史で素晴らしいと言われているミュージカル映画たちと比べながら観てしまったため、
「ミュージカルらしくない音楽」という違和感を感じてしまい、その違和感を最後まで引き摺ってしまった。
「良くないところを探し出して、良いところは無視しようとする」という確証バイアスを発揮したのだと思う。
更に、エマ・ストーンが本能的に受け付けないために、
「そいつがやることは全部嫌。」という確証バイアスを更に強めてしまった。
【確証バイアス】
✔︎仮説や第一印象に従って、自分に都合の良い所だけを見てしまう傾向のこと。
✔︎第一印象が悪い人間に対しては、悪いところばかり探すようになるし、
第一印象が良ければ、悪いところは見ないようにして良いところだけに目がいくようになる。…なるほど、非常に納得。
— 佐野 主聞 Pianist Shimon Sano (@Shimon_Sano) February 1, 2019
今回は、そういうバイアスがあることを認識した上で観たので、
偏らずに以前より少し大きな視点で観ることができたのだと思う。
結論
残念ながら改めて観てみても、
デイミアン・チャゼル監督の脚本はどうしても好きになれないし、
個人的にエマ・ストーンの顔には恐怖を感じてしまうため、
琴線に触れることはなかった。
そして、どうしても「ミュージックビデオ感」を感じてしまう。
ただ、音楽に関しては、
「メロディーとハーモニーを融合させた美しさは足りないけど、これはこれで楽しめるか。」と思った。
初めて観た時は腹が立ってしまうほどだったけど、
今回はそんなことはなかったので、
2年ほどで多様性を認める器が少し大きくなったのだと思うことにしよう。
(そもそも自分の器が小さすぎる件については触れないでおきます。笑)