「自分が演奏しているのだから、自分の音楽を奏でたい!」
恐らく、みんなそう思うはず。
先日、質問箱でこんな質問をいただきました。
アドバイス
実際にレッスンしてみないとわからないのが正直なところですが、
推測するに、
「自分の思いは持っている」のだとしたら、あと必要なのはその深さと耳の使い方だと思います。
音楽の三大要素である「リズム・メロディー・ハーモニー」をどれだけ深く感じられるか。
感じるためには耳が必要。
自分の音を本当に聴いているか、常に自問自答してみてください。
弾くだけ弾いて(喋るだけ喋って)、聴くのを怠っていないだろうか。
自分すら聴いていないような音を他人に聴いてもらうのは失礼な話なので笑、
自分が表現したと思っていることを自分で認識できるまでその音を聴いてみよう。
あと、クラシック音楽は音量だけで表現できるものではありません。
音色があってこその音量。音量のみで存在している音の命は薄いです。
音量は気持ちを表して音色が変わった結果出てくるものであって、
音量を表現することは目的ではありません。
気持ちや音色が変わった時に、自然に変わるのが音量です。
そして、
音色はメロディー(音と音の間)の歌い方や、ハーモニーの色と密接に関わっているので、
例えば、1つのハーモニーをずっとペダルで伸ばして、その音を聴き続けてみよう。
それで何か得られるかもしれない。(私はそうやってハーモニーを感じています。)
最初はハーモニー感じるために時間がかかるけど、ゆっくりと時間をかけてやっていく内に脳の情報処理速度が上がるため、時間をかけなくても感じられるようになっていきます。
そうすることで、短い時間で深く感じられるようになっていきます。
それが練習です。
まとめ
最後に、
クラシック音楽は「自分の個性を出そう!」として自分らしさが出るのではありません。
楽譜に書いてある音楽的な指示を自分の中で咀嚼して深く感じていった時に、
「自分を出そう」と思わずとも自然と出てくるものです。
喋り方や歌い方が人それぞれ違うように、あなたが弾くだけであなたの演奏には個性が出てくれます。
ただ、音楽の愛し方を間違ってしまうと歪んだ愛になってしまいます。
愛し方はただ1つ。
「楽譜通り弾く」ということです。
これは表面上の楽譜通り弾く、という意味ではなく、
「音楽的に楽譜通り弾く」という意味なのですが、
これは流石にレッスンしないと教えるのが難しいので割愛します!
ただ、昔頑張って書いた記事があるのでそれを読んでみてください。