質問をいただきました!
はじめまして。いつもブログ、YouTube楽しみに拝見しています。耳の使い方について質問があります。
私はドビュッシーなどを演奏すると音色が無いと言われてしまいます。他人の演奏を聴いても、音色というものに対する理解が自分自身はっきりわかっていないように思っております。
よく音をイメージしてから演奏すると書いてくださっていますが、具体的にどのようなことをイメージするのかが、練習していてもあまりよくわかっていません。強弱、音色などを音でイメージするというような感じでしょうか?しもんさんはいつ(イメージするからには弾く部分より少し前にイメージしなければいけないと思うのですが、どれくらい前にイメージしていますか?)、どんなことをどのようにイメージしていますか。多分私の場合はもっと耳を開くことが大切だと思うのですが…
あと、やはり音色を聴き分けるには耳を開くことでしょうか。
私の答えはこちらです。
音色を聴き分けるためには、確かに自分が出した響きを耳を開いて聴くことが大切ですが、
聴き“分ける“ようになるためには、そもそも沢山の音色の種類を知っておく必要がありますよね。
どれくらい沢山の音色を聴いたことがあるか、そしてそれをどれくらい自分の中にストックしているか、ということも音色を聴き分けるためには重要になってくるので、
文章を読む限りだと、『人の演奏を沢山聴く』というのが解決策の1つになる気がします。
例えば、私は高校の頃ドビュッシーの演奏ならミケランジェリの音を真似しまくっていました!
今は無料とかサブスクリプションで無限に音源を聴ける時代なので、自分の中にある音色の引き出しを多くすることは昔よりも簡単になったと思います。
色々な演奏家の演奏を聴きましょう!
「いつイメージするか」ですが、譜読みのときは脳がまだその音を出す指令を出すことに慣れていないので、どうしてもイメージするタイミングが音の直前になります。
しかし、音の直前にイメージしても大丈夫なくらいゆっくり練習します!
そして、ゆっくりの練習をしているとだんだんと脳の情報処理能力が高くなってくるので、そこまで意識せずとも頭でイメージした音を自然に出せるようになります。
そうするとテンポもだんだんと自分の理想のテンポに上げていけます。
✔︎最初は時間をかけてゆっくりと自分の内なる耳が求めた音(これは沢山の演奏を聴いて、良い音を知ることで得られる)を出して、現実世界に出てきた音を外の耳で聴く。
これが私がやっていることです。
ものすごく細かいですが、やる価値はあると思います!
人間って基本的に、『良いものを知らないと良いものは作れない』と私は考えています!
この他にも、音色の変化ができなくて悩んでいるという相談が多数届くのですが、
学び方は2つあると思います。
知識と感覚
知識から勉強していく方法と、感覚的に真似ていく方法です。
「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」という語源であることからわかるように、
私は真似して学んでいく方が良いと思います。
そして、知識と感覚は最終的には同じ場所に行き着くと思っています。
『感覚』と『知識』の話はよくされるけど、
感覚の部分が科学的に分析されて体系化されたのが知識なので、
最終的に行きつく先は同じだと思ってる。知識だけの左脳的演奏だとつまらないし、
感覚だけの右脳的演奏だと引いちゃう。でも、人に感動を与えるのは右脳的演奏なので、
(続く)— 佐野 主聞 , (@Shimon_Sano) 2019年8月11日
『感覚』と『知識』の話はよくされるけど、
感覚の部分が科学的に分析されて体系化されたのが知識なので、
最終的に行きつく先は同じだと思ってる。
知識だけの左脳的演奏だとつまらないし、
感覚だけの右脳的演奏だと引いちゃう。
でも、人に感動を与えるのは右脳的演奏なので、
知識から入った人は感覚に繋げるためにレベルアップさせないといけないけど、
感覚から入った人は知識の部分を確認して修正するだけで良い。
やはり感覚を持っている人が音楽的にセンスがある人になるけど、
感覚を持つためには、音楽に限らず良いものをどれくらい知っているかに関わってくると思う。
良い音色を表現するためには良い音色を知らないといけません。
だったら、いろんな人の演奏を聴きまくって「これ良いな」と思う音や音楽をインプットしておく。
そのストックが自分が音色を作るためにも役立ちます!