ピアノ練習法

本番の緊張を克服する方法

質問をいただきました!

ミスタッチをしたときに動揺してしまってそこから音楽が崩れてしまいました。本番ミスタッチしたときのモチベーションの保ち方があれば教えてください。

〜私の答え〜

まず、本番で緊張したり不安になったりするのは、人間がベストなパフォーマンスを出すためにやる気になっている証拠で、これから大事なことに向き合うことを体が理解している状態です。
こうやって考えると、緊張は悪いものではなく実は必要なものであることがわかります。
2013年 ハーバード大学の論文より)

そして、モチベーションの保ち方ですが、

ミスタッチをしたところで聴いている人は特に気にしていません。
(これは聴衆の側になったらわかると思います。
自分が思っているほど、他人は自分のことを気にしていないんです。

街中でしきりに髪を気にして直している男とかがいますが、「お前なんて誰も見てねぇよ!」ってツッコミたくなりますよね。それと同じです。)

しかし、自分がミスを気にしてしまうと結果的に音楽に対する集中力が途切れてしまう場合があるので、
そうなると聴衆も音楽に入って行きづらくなります。

ちなみに、本番で余計なことを考えてしまったり、普段のように弾けなくなるのは頭が良い証拠(頭のメモリが多いから他のことを考えられる余地があるという状態)でもあるので、自信を持ってください!笑


あと、「旅思考」というのがあります。
「結果にとらわれるのではなく、全ては過程であると考える」という思考法なのですが、
失敗したところでそれは過程であって結果ではないと捉えることで気持ちが楽になると思います。


私がやっている普段からできる解決策は2つあります。

1つ目は、プレッシャートレーニングという方法です。
練習のときからスマホで撮影したり生放送で演奏をネット上に流したりして、
本番という特殊な状況を日々のうちから作り出して慣れておくこと。
2005年 メルボルン大学の論文より )

ライブ配信はする必要はないですが「ビデオで撮りながら練習する」などして、「後から自分で見られる状態」もしくは「誰かに見られる状態」を作り出して練習することで、本番のプレッシャーに強くなることが実験で証明されています。

撮影されるというプレッシャーが本番を連想させるため、脳がその状況に少しずつ慣れてきます。

2つ目は瞑想です。

瞑想はもう科学的に効果が証明されているのでやっている人も多いとは思いますが、
は一日5分でも良いので、毎日続けることが大事です。

瞑想は継続することで効果が出てきます。ある実験では毎日27分の瞑想を2週間することで効果が実感できたそうですが、
本番前の5分でも効果が出るという実験結果もあります。

とにかく、瞑想で呼吸や体に集中してください。

瞑想中は、色々な雑念や感情が入り乱れると思いますが、それを自分で意識した瞬間にその雑念を手放して呼吸に集中を戻していく(もしくは体に集中を戻していく)ことをします。

そうすることで、今すべきことに集中するというマインドを作ることができます。

他にも緊張と向き合う方法があったら教えてください!