学び

【行動経済学】お金が絡む世界と、絡まない世界

ここ1週間ほど『行動経済学』という分野についての本を読んでいる。

行動経済学について書かれた本としては2冊目。

ダン・アリエリー
『予想どおりに不合理 / 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』



これが個人的にメッチャクチャ面白いので、メモ的に何回かに分けて概要と感想を書く。


行動経済学の中では、

社会規範 (お金の絡まない世界。家族や友人などの共同体の中での判断・評価・行動の規準。社交性が必要。利他的。)

市場規範(お金の絡む世界。個人主義で、対等な利益や迅速な支払いが必要。利己的。)

→社会規範と市場規範は混同できない。
そして、社会規範だったものが一旦市場規範になってしまうと、社会規範に戻ることはできない。


例:

親戚みんなが集まるパーティーに呼ばれた時にワインを一本差し入れるなら、社会規範となり、みんな気持ちよくご飯を食べられる。

しかし、
ワインの値段を言ってしまう、もしくはワインの代わりに50$札を渡そうとすると、
その場が市場規範に支配されてしまい、せっかくの時間が台無しになる。
「私はお金をもらおうと思って招待したわけじゃない!」と言われるかも。

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そして、お買い物などの経済交流の場では他にその商品を必要な人がいるとは考えずに欲しいだけ買ってしまうが(利己追求)、
それが無料になると相手のことを考えるようになる(他者幸福)。

これは、1セントのチョコレートを売ったときと、無料のチョコレートを配ったときの実験でわかる。
1セントで売ったときは1人につき10個買うなど、好きなだけ買っていった。
無料で配ったときはチョコレートをいくら持っていっても良いということを示唆しても、人々は1〜2個しか持っていかなかった。


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『最後のひとつ』問題。

数人で食事に出かけたとき、 人数分すべてが大皿に乗った食べ物は余ることがある。
自分1人で食べに行くときは気にせず食べるが、複数人で食べに行ったときは
大皿に乗っているものは「みんなのもの」という認識になるため、
相手のことを考えてる内に結局余ってしまうのだ。

これ、日本人だけじゃなかったんだな。笑

これがめんどくさいので「食べていい?」とか「食べていいよ。」と言うようにしてるけど。

ただ、人間はそれを共有資源と認識したときには社会規範を適用する傾向にあるということだ。



社会規範と市場規範について、

実はここにあえて書いていない面白い情報が沢山あるので、
気になった人は読んでみてください!
個人的には、デートに使える行動経済学が面白かった。


次回は、行動経済学から見る『先延ばし問題』について書きます!


ではまた!