こんにちは、しもんです。
今日は質問箱から個別でお答えします。
音大生です。
もっと上手くなってコンクールでも頑張りたい。
でもやっぱり、小さい頃から凄い人じゃないと根本的に厳しいと思いますか?
今からでもやる気と努力でどうにかなるものでしょうか。
今日はこの質問に私なりに答えます。
小さい頃からコンクール入賞などは必要か
本番の舞台に対する「慣れ」というのはある程度必要ですが、
今から慣れていけば大丈夫です。
コンクールを受けてみたいなら受ける。ただそれだけのことです!何も難しくありません!
(お金の問題はあるかもしれませんが、)とりあえず受けてみることを強く勧めます。
受けてみてレベルを知るのが一番いい。
「自分はまだだ」と思ってずっと受けないでいるのが一番勿体無い。
「確実に入賞する!」という未来がわかって受ける人なんて1人もいません。
今バリバリに活躍して国際コンクールでも入賞している先輩ピアニストは、
「10個受けて1,2個入賞すれば良い方だよ」とさえ言っていました。
もちろん世の中には受けるコンクールほとんどで入賞しちゃうような人もいるわけですが、
他人と比較しても始まりません。
健全な劣等感というのは理想の自分との比較で感じるものです。
そして、目標ややりたいことを設定してそれを細分化して1つ1つクリアしていくことが重要です。
とりあえず、慣れに関しては「小さい頃からやってないといけない」ということはないです。
ただ、やる気と努力に関してですが、
努力の方向性を間違えてしまうとクラシック音楽が表現できないこともあるので注意が必要です。
クラシック音楽にはある程度のルールがあります。
それは音楽を感じるためのルールです。
音楽は、リズムとメロディーとハーモニーという3つの要素で成り立っていて、
それぞれの魅力を感じて表現することで音楽の魅力も上がっていくのですが、
(感じ方については私のYouTubeチャンネルで毎日生放送していて、そこで毎日のように言っているので観てみてください。)
例えば強弱1つを表現するのでもf(フォルテ)を大きな音で弾くだけだと表現として不十分どころか逆効果になってしまいます。
なぜfと書かれているのか、どのような性格のfなのか考えて弾くことで音楽的なフォルテになります。
音楽のことが好きでも、好きをどうやって表現するのかってすごく大切です。
例えば、
人間の愛の形でも歪んでいるとストーカーになってしまったり、相手を傷つけることに快感を見出すような人がいますが、相手がそれを「愛」として受け取らなかったら「害」になるのと同じで、
クラシック音楽をやる上で「私は音楽を愛しているー!!!」と言っても努力の方向性を間違えっていたら、いつまで経ってもクラシック音楽からは愛されません。
なので、まずはリズムとメロディーとハーモニーの感じ方を知ることから初めてみてはいかがでしょうか?
そして、誰の目も気にする必要はないのでコンクールを受けてみてください。
本番の経験を積むという意味でもコンクールを利用してください。
コンクールなんかで人生決まりません。
昔はコンクールでしか演奏家になれない時代があったかもしれませんが、
今はそういう時代じゃない。
コンクールでの入賞は確かに人に認めてもらうための肩書きとして効力を発揮しますが、
音楽の本質はそこじゃないし今は自分で音楽の仕事を作ってやっていける時代です。
とりあえず、コンクールを頑張りたいならコンクールを受ける。
そこから見えてくるものがたくさんあると思います!