こんにちは、しもんです!
今日は読む人によっては「当たり前じゃん!」と思うようなことですが、
アマチュアピアニストの方はやりがちな練習方法が、
✔︎ゆっくりの練習で少しでもできると思ったらすぐに速くしてしまう
✔︎弾けるところだけ速く弾いて、弾けないところはゆっくり弾く
この2点です。
テンポを少しずつ速くすることで脳が情報処理できる
音と音の間を感じたり
(=メロディーを歌ったり)、打鍵の雑音を少なくしていく過程で、
ゆっくりのテンポで表現できたら直ぐにインテンポにするのではなく、
少しずつ速くしていくことが重要。
速く弾いたらうまく聞こえるけど、
それはフェイク。音楽的に大事な手順をすっ飛ばすことになる。
— 佐野 主聞 / ピアニスト×ブログ×YouTube (@Shimon_Sano) 2019年12月8日
音と音の間を感じたり
(=メロディーを歌ったり)、
打鍵の雑音を少なくしていく過程で、
ゆっくりのテンポで表現できたら直ぐにインテンポにするのではなく、
少しずつ速くしていくことが重要。
速く弾いたらうまく聞こえるけど、
それはフェイク。
音楽的に大事な手順をすっ飛ばすことになる。
まず、脳は新しいことを情報処理するのには時間がかかります。
特に音楽のようなクリエイティブなことを追求しようとすると、本当に時間をかけないといけません。
皆さんはピアノを練習するときに
声部を減らして練習したり(片手ずつ練習したり)、
ゆっくり練習したりすると思いますが、
少し弾けるようになったからと言ってすぐに速く弾くと、せっかく頭や体や耳に染み込ませようとしていた音楽から離れてしまう危険性があります。
一般的に『弾ける』と言うと、
「指が動いている」とか「迷わずに音が鳴らせる」というような意味で使われますが、
クラシック音楽では全くもって不十分です。
リズムとメロディーとハーモニーを感じて初めて音楽が表現できるので、
『弾ける』だけでは足りないのです。
具体的には、
自分の声で歌った時のようにピアノを弾くことでリズムとメロディーとハーモニーを自然に表現できるのですが、
表現するためには、
①頭の中で理想の音を鳴らしてから
②弾いて
③理想の音だったかを耳で聴く
という3つの手順が必要です。
「弾く」というのは3つの作業の中の1つなので、
弾けるだけじゃ足りないのがお分かりいただけたと思います。
なので、自分のできる範囲で音楽(リズム、メロディー、ハーモニー)を感じることのできるテンポで地道に弾き続けないといけません。
そうすることで、脳が意識しなくても情報を処理できるようになって自然とテンポを速くしていけるのです。
脳が情報処理をするための時間をかけずにすぐ速くしてしまうと、
音楽を表現していないまま速く弾くことになります。
まとめ:とにかく音楽を感じられるテンポでゆっくり弾く
皆さんは先生から「ゆっくり弾きなさい!」と言われた時、どれくらいゆっくり弾くでしょうか?
これは明確な基準があります。
それは
「あなたが音楽(リズム・メロディー・ハーモニー)を感じて、
頭と体と耳がそれに反応できるテンポで弾くこと」
です。
これがゆっくりの定義です。
もし両手で弾いて音楽の横の流れを感じられないくらいゆっくりになってしまうとしたら、
片手で弾いたり声部を少なくして練習しましょう。
(バスの声部だけ弾くとか、内声だけ弾くなど)
ゆっくり音楽的に弾けるなら、あなたは速く音楽的に弾けるようになる器を持っています。