「お忙しい中ありがとうございます」って言葉は日本では割とよく使うと思うのですが、
最近私は「ピアニストって忙しいですよね」と聞かれることが増えました。
これの答えは「人によって違う」としか言えないのですが
今日はそこらへんを深掘りしてみようと思います。
“ピアニスト”と言っても働き方は無限にあるし
最近は色々な仕事を掛け合わせている人も増えたので、一概に忙しいとは言えませんが基本的にめちゃくちゃ充実しています。
その理由もお話しします。
プロのピアニストは忙しい?
「ピアニストって忙しいですよね」って聞かれることがあるのですが、
レッスンも演奏もやってるピアニストは本当に充実していて、基本的に「休みの日」はありません。
休みがあってもピアノの練習に使われます。私は心を亡くすほど忙しく働いてキャパオーバーになったことが何回かあって、
(続く)— 佐野 主聞 , (@Shimon_Sano) 2019年9月3日
「ピアニストって忙しいですよね」って聞かれることがあるのですが、
レッスンも演奏もやってるピアニストは本当に充実していて、基本的に「休みの日」はありません。
休みがあってもピアノの練習に使われます。
私は心を亡くすほど忙しく働いてキャパオーバーになったことが何回かあって、
それで働き方を徐々に変えてきました。
昨日のスケジュールはこんな感じです。
ストック型の労働を沢山してます。
昨日1日で実際に稼いだ金額はレッスンの13,000円だけです。
昨日のスケジュール表を書いてみました。
世間一般の人に「働いた」と認められるようなフロー型の労働は「レッスン」しかしていません。
しかし私は、ブログを書いたりYouTubeの生放送をやったり、将来的に自分にお金が入ってくるストック型の労働を一般的な人よりは沢山やっています。
なので、今は稼げていない部類の人間に入ると思いますが、
1年後、2年後…とどんどん稼げるようになってくると信じています。
基本的に「休み」は存在しない
休みはピアノの練習に使われるので休みってないのですが、
でもそれがストレス解消というか自分を癒すための時間になっていたりするので全く問題ありません。
ピアニストって、
ピアノを弾いてないと生きてられない人間たちのことを言うんですよね。笑
少なくとも私はそうです。
ピアノを弾けない日は気分が落ち込みます。
「ピアノを弾ける日」が休みみたいな感じになりますね!
なぜ忙しく見えるのか
なぜ忙しく見えるのか、という理由ですが
やはりレッスンやりつつ、ソロをやりつつ、
室内楽の仕事(室内楽はリハーサルなどの時間も含めるとなかなかの時間がかかる)もやっているからだと思います。
キャパオーバーで迷惑をかけた経験
新しいことに挑戦している限りキャパオーバーになることはあると思いますが、
私は室内楽の仕事を入れすぎて(お金を稼がないといけないので、仕事を断らずに全部OKしてしまっていた)、キャパオーバーになって体を思いっきり崩して演奏の仕事をキャンセルしてしまったことがあります。
その当時、私は演奏もレッスンもしまくりながらラウンドワンでバイトもしていたので1日4時間以下の睡眠でずっと過ごしていました。
節約するために食べるものは栄養がなく、体調を崩しても仕事に行っていたためどんどん悪化。
それが一気に弾けてガッツリ体を崩して大勢の人にご迷惑をおかけしました。
今思い返しても申し訳なさでいっぱいになります。
室内楽の仕事自体はキャンセルしなかったのですが、自分のソロの演奏の仕事やレコーディングの仕事をキャンセルしてしまいました。
あとは腱鞘炎や耳の病気でピアノが弾けなくなってキャンセルしたこともあります。
ピアニストの種類
種類で分けるというのも難しいのですが、
✔︎演奏メインで稼いでいるピアニスト
✔︎レッスンメインで稼いでいるピアニスト
✔︎演奏もレッスンも沢山やって稼いでいるピアニスト
大きく分けてこの3タイプかな、と思います。
純粋に演奏だけやっている人っていうのはほぼいなくて、
レッスンをやったり事業を立ち上げたり審査員をやったり、何かしら他の仕事もしていることが多いです。
ピアニストの収益
これは本当にピンキリです。
忙しくしているからと言ってお金が稼げているわけではない場合も多い。
それはなぜか。
理由は、
例えばレッスン1つでもピアニスト側がレッスン代を決めるので単価が安いピアニストもいれば高いピアニストもいるからです。
私は1時間レッスンで1万円はいただいているので単価が高い方だと思います。
あまりにも時間単価を安く設定していると、どれだけの時間働いても時間はかかるけどお金が稼げていないということになり得ます。
レッスンでも差が出ますし、
あとは演奏謝礼ですよね。
演奏の場合、
・自主企画の仕事
・依頼された仕事
の2つがあって、
自主企画の場合は経費を差し引いた金額は全て自分のものになりますが、
依頼された仕事の場合、単価が決まっている形と、ピアニスト側が決めた単価を払っていただく形の2つパターンがあります。
自主企画の演奏会の収支報告はこちら。
室内楽の仕事で依頼されたパターンだと、
合わせ1回◯◯円、本番は◯◯円、など大体の自分の中での相場はありますが、曲数や長さによっても変わってきます。
なので私の場合は依頼がくる度に相手と話し合いながら決める感じになります。
ピアニストによってはあまりにも沢山室内楽の依頼がくるため、
明瞭に全て条件と金額を決めている人がいて、私はそちらの方が混乱がなくて良いとは思っています。
私の場合、室内楽の仕事が立て込んだ時とかは1ヶ月で60万円とか稼げる時もありますが、
これは私の場合だけであって他の人はもっと多いかもしれないしもっと少ないかもしれません。
オーケストラとのコンチェルトの仕事が沢山ある人は完全に稼げる額の桁が違います。
本当に個人差がある業界です。
ピアニストになりたい方へ
今の時代はネットで繋がりが作れる時代でもあるので、演奏のレベルはさておき、ピアニストとしてお金を稼ぐこと自体は可能です。
コンクールに入賞しないと演奏活動をしてはいけない…など固定観念に縛られると大きな機会損失になります。
ピアニストになりたいならとにかく演奏をする。
そして演奏を聴いてもらってその輪を広げていく。
地道ですが、ネットを使うと加速度的に自分を認知してもらうことが可能になります。
是非ともピアノが好きなら続けてみてください。
工夫次第でお金を稼ぐことはできます。
仕事を掛け合わせる
バイトと演奏活動をやるとか、
YouTubeやりつつレッスンをするとか、
全く違う仕事(事務職とか)をやりつつレッスンや演奏をするという選択肢もあります。
働き方は無限にあって個人個人に合った働き方を模索することが大切だと私は考えています。
私の場合、通勤時間が本当に嫌でした。
本を読む時間になるのは良かったのですが、とにかく「電車に乗って仕事場に行く」という行為のストレスが半端じゃなかった。
古い考え方の人は
「みんなやってるんだから、それが普通だ!文句言うな!」と言うかもしれませんが、
今は通勤しなくてもお金を稼げる時代です。
無駄なストレスを軽減していくことは人生の幸せに繋がります。
通勤のストレスが自分の人生にプラスになっているならやればいいし、そうじゃないなら他の方法を模索した方がいいと私は思います。
古い考え方を持っていること自体は否定しないし、私の考えを強要もしませんが、
あなたの考えと行動を、他人に強要するのはおかしいですよね。
1つの仕事ではなく、色々な収入源を持っておくというのはこれからの時代は必須になってきます。
まとめ:ピアニストは充実している
休みがないってことは充実しているってことです。
ピアニストには、練習や勉強など自己投資も死ぬまで必要です。
なので、時間単価が低い仕事をしているとジリ貧になっていくと思います。
そうならないためにも、時間単価が高い仕事をするとか、ストック型の労働でお金を稼いで貯金が300万くらいになったら投資をしていく形でお金を増やしていったりすれば
少しずつ人生が楽になっていきます。
私はまだまだ道の途中です。
でも少しずつ楽になってくる手応えを感じています。
私にとって「楽になる」というのは「自分の意志で自由に時間とお金を使える状態」のことです。
生き方は1つではありません。
自分の生き方を模索してお互い頑張りましょう!