こんにちは、しもんです!
最近はコロナの影響もあってネット(特にYouTubeの動画)でピアノのコツなどを伝授する動画が増えたと思います。
その現象自体はとても良いことだと個人的には思います。
ただ、
クラシック音楽に限定すると、
と感じています。
今日は、ネットで影響力がある人が他人にものを教えることのメリットとデメリットについて私の考えを話します。
✔︎ 視聴者側には「良い・悪い」を判断する能力はないので、ある程度プロから認められている人が教えた方がいい
✔︎ とは言っても影響力がある人がピアノを広めてくれるおかげで業界全体の底上げに繋がる
✔︎ 選ぶ側(視聴者)は常にピアニストたちを見定めないといけない
結論から言ってしまいましたが、私が言いたいのは上記の3点です。
影響力のある人がネットでピアノを教えることについて
今は教える側も玉石混交です。良い先生もいれば悪い先生もいます。
事実、音楽のことをわかっていなくてもピアノの先生にはなれます。
これはリアルでは昔から起こっていることです。
今はこれがネットの世界で起こっています。
今ネットにあるピアノの上達の動画などは、とてもわかりやすく初心者でもやりやすいものが溢れています。
しかし、
・わかりやすさ
・やりやすさ
について注意しないといけないことがあります。
「わかりやすい」というのは素晴らしいことです。
視聴者さんが理解しやすいのはとても素晴らしい動画です。
しかし、
「やりやすい」というのはほとんどの場合、音楽的・科学的に間違っている場合が多いです。
皆さんも身に覚えがあると思いますが、
「理解できる」のと「実際にやることができる」は天と地の差がありますよね。
クラシックにおいて音楽的に間違っていないやり方を教えると、
「わかりやすいけど、すぐにできるものではない」ことがわかるはずです。
「すぐにできる!」っていうのは存在しないんです。
なので、逆にすぐにできてしまった場合は音楽的ではなかったり科学的に間違っていたりするので注意が必要です。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、
✔︎ 視聴者側には「良い・悪い」を判断する能力はないので、ある程度プロから認められている人が教えた方がいい
✔︎ とは言っても影響力がある人がピアノを広めてくれるおかげで業界全体の底上げに繋がる
✔︎ 選ぶ側(視聴者)は常にピアニストたちを見定めないといけない
こちらについて説明します。
ある程度プロから認められている人が教えた方がいい
もしかしたら不快に思う人がいるかもしれませんが、視聴者さん側には「良い・悪い」を判断する能力はありません。
もしそれくらい視聴者さんの能力が高ければ今のような状態(玉石混交なのにネットにいるピアニスト全員にそれぞれ信じている視聴者さんがいること)にはなっていないからです。
そもそも「良い悪い」がわかるような耳の持ち主であればネットではなくリアルで演奏家として活躍しています。
だから、ある程度コンクールでの実績や大学での実績がある人を選んだ方が良いと思います。
もちろんコミュニティーとして居心地が良いならそれでいい
私はネットでクラシック音楽を教えているピアニスト(ピアノ教師)たちを否定しているわけではありません。
視聴者さんにとってそこが居心地の良いコミュニティーであるなら居続けるべきです。
それがあなたにとっての幸せにつながります。
しかし、本当の意味でクラシックの奥深さに触れることは難しいでしょう。
影響力がある人がピアノを広めてくれるおかげで業界全体の底上げに繋がる
これはクラシックに限らずポップスやジャズなどジャンルに関わらず言えることですが、
影響力がある人がピアノを広めてくれることによって興味を持つ人は増えます。
これはとても素晴らしいことです。
なので、ピアニストやピアノ教師の皆さんは教えることをやめないでください。
でも、嘘を教えてしまうことだけは避けてほしいと個人的には思っております。
なので勉強をやめないでください。
生涯成長するための行動をしてください!
よろしくお願いいたします。
選ぶ側(視聴者)は常にピアニストたちを見定めないといけない
趣味でピアノをやっていく分にはどんなピアニストやピアノ教師を選んでも良いとおもいます。それは「好き・嫌い」で選んで良いです!
しかし、どうせ同じ時間を使うならより良い音楽を奏でたいと思いませんか?
もしそう思うのであれば、常に視聴者さん側も勉強して耳を鍛えないといけません。
耳を鍛えるために色んなプロ(YouTubeをやっているピアニストだけではなく、リアルで活動しているプロ)の演奏を聞いて耳を肥やしてください😊
知識を増やしながらたくさんのプロの演奏を聴くことで、多少は「良い・悪い」の感覚がわかってくると思います。
とても難しい問題
今日の記事で私は、
と言っているわけではありません。
教えること自体は本当に意味のあることだと思っています。
でも、覚えておいてください。
教えるというのは責任が伴います。
間違ったことを教えて生徒の時間(命)を無駄に奪わないためにも、
教える側はとにかく学び続けることと、今自分が持っているものが全てだと思わないことが大切です。
そして、視聴者さん側は自分の「好き・嫌い」を「良い・悪い」だと勘違いせずに耳を肥やしていくことが必要だと思います。
もう一度だけ言いますが、自分が選んだコミュニティーの中で幸せを感じているならそれを変える必要はありません😊
ただ、より良いクラシック音楽の演奏を求めていくのであれば、妄信せずに勉強していくことが必要だと私は考えています。