エッセイ

音楽教育における人間関係について【師弟編】

こんにちは、しもんです!

今日は昨日に引き続き、音楽教育における人間関係について話します。

今日は少し厳しめに書きます。
あまりにも生徒さんとの関係が歪んでいる先生が多いので。

音楽教育における人間関係について【師弟編】

昨日の記事《音楽教育における人間関係について【親子編】》でも書きましたが、

子供は親の所有物ではなく、他人です。

それと同じく、

生徒は先生の所有物ではありません。
どんなに大事に育てたとしても、あなたのものではないのです。

そこを勘違いしてしまって、「師弟の絆」という美化された状態に甘えて生徒を自分の所有物のように扱っている先生を見かけます。

生徒の功績を自分の功績にしたがる先生

生徒さんのコンクール入賞や受験合格はとても嬉しいのはわかりますが、
行動したのは生徒さんです。

100%生徒さんの功績にすべき。

「私の生徒が受験合格しましたー!」とか発表するのはぜひやって欲しいのですが
(マーケティングにもなるので)、

文章の書き方によっては「生徒よりも、生徒を育てた先生」が前に出てきてしまうことってありますよね。

それを見た人は普通に引きます。

確かにあなた(先生)のレッスンの影響は大きかったでしょう。
でも、実際に練習して本番で弾いたのは生徒さんなんですよね。あなたではないのです。

生徒を育てることだけが自分の人生になっていると危うい

自分の演奏活動などをせずに、生徒を育てることだけに命をかけていたら危ういです。

もし生徒が離れていった時や他の先生に習うことになった時に文句を言わない自信はありますか?

生徒がうまくいくことに全人生を捧げるのは素晴らしいと思いますが、
自分の人生を捧げた生徒に裏切られた時もすがすがしくいられるかは考えた方が良いと思います。
(たいていの場合は、「裏切られた」とあなたが勝手に感じているだけです。)

生徒が自分の思い通りにいかなくて怒ってしまうくらいなら、
生徒に固執せずに自分の人生において自分がやりたいことをやった方がいい。

他人はコントロールできないことを知って、自分でコントロールできる部分で心の支えを持つべきです。

生徒が心の支えになってるとしたら、相当危ういですよ。

人間は天気のようなものです。
誰も雨が降ったからといって「空に裏切られた!」と思わないのと同じで、
人が去っていくのも自然なことなのです。

例えば、あなたが雲(生徒さん)を追いかけていくのはあなたの自由ですが、
あなたの元に雲を縛り付けておくことなどできません。

暴力は絶対にダメ

物理的な暴力言葉の暴力を浴びせる先生に習っている生徒さんは今すぐその先生に習うのをやめてください。

あなたの音楽人生において、暴力を振るう先生に習って良いことなど1つもありません。

無駄なプレッシャーを与えてくる先生に習う意味もありません。
音楽としてのプレッシャーはあっていいけど、上下関係のプレッシャーを与えてくる人間とは離れましょう。

人生の時間の無駄です。

師弟関係と言っても、音楽の前では平等です。
レッスンは、音楽を共有してその奥深さを楽しむレッスンであるべきです。

「生徒さんが弾けるようになるためにレッスンをする」ということ以前に
あなたは生徒さんという人間に対して、
「誠実な関心を寄せる」ということをやっているでしょうか?

もし生徒さんが練習してこないとしたら、その理由があるはずです。
そこに耳を傾けることができると生徒は先生を人として信頼・尊敬してくれるはずです。

そして、未だに物理的な暴力を振るう先生がいるようですが、
傷害罪で捕まりたくなければ今すぐやめましょう。

たった一度の過ちであなたの全ての功績がなくなってしまいます。

「師弟関係」という絆に甘えて暴力を振るう人がいますが、
先生と生徒は他人ですからね。

ただの傷害罪ですよ。

まとめ:生徒は他人。距離感を間違えるな。

家族でも他人なのです。

相手を尊重してこそ家族ですよね。
相手をコントロールして言うことを聞かせるのが家族ではないはずです。

先生と生徒の関係ならなおさら「他人として尊重すること」を徹底すべき。

その距離感を間違えると暴力をして犯罪になるし、
生徒に無駄なプレッシャーを与えて音楽をきらいにさせてしまいます。

生徒さんは音楽が好きなのです。

距離感を間違えて生徒をコントロールしようとする先生が嫌いなだけ。

生徒の音楽好きを音楽嫌いにさせる権利が先生にあるでしょうか?