こんにちは、しもんです!
音楽家として、演奏家として悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
今日はそんな方に朗報です。
素晴らしい本をご紹介します。
だいぶ前のツイートですが、『成功する音楽家の新習慣(ジェラルド・クリックスタイン著)』の原文(英語)も読んだので書評します。
書評すると言っていた、
『成功する音楽家の新習慣』(ジェラルド・クリックスタイン著、ヤマハミュージックメディア出版)。すでに読み終えているのですが、訳で気になる箇所があって原語版も読んでる最中なのでもうしばらくお待ちください。
一言言えることは、
(続く) pic.twitter.com/EUOf9AwkYw— 佐野 主聞 , (@Shimon_Sano) 2018年12月16日
書評すると言っていた、
『成功する音楽家の新習慣』(ジェラルド・クリックスタイン著、ヤマハミュージックメディア出版)。
すでに読み終えているのですが、訳で気になる箇所があって原語版も読んでる最中なのでもうしばらくお待ちください。
一言言えることは、
「3,000円のお金と、読む時間を自分に投資してとにかく読め!」です。
個人的に「改善の余地があるな」と思う点はいくつかありますが、
とにかく素晴らしい本だし3,000円をこの本に使う価値は計り知れない。
飲み会1回分のお金で音楽家になるための考え方が手に入る。
『成功する音楽家の新習慣』の日本語版はこちら!
この書評をサクッと書きます!
【書評】成功する音楽家の新習慣
まず、ボリュームは半端ないです。
『練習の仕方』だけではなく『本番やレッスンに対する心理的な部分』『マナーに関すること』にまで触れていて、
網羅的です!!
ここまで網羅して書かれている本は今まで存在しませんでした。
買って読む価値ありまくりの一冊です。
演奏家にとっては必読書と言っても過言ではありません。
問題点2つ
①網羅的すぎるので読者の自由な思考を奪う可能性はある
これは本の問題点ではなく、読者側の問題になりうることです。
『成功する音楽家の新習慣』は、
本当に「全て」と言っても過言ではないくらい網羅的に、しかも詳しく書いてあります。
素晴らしい本です。
そのため、
プロの演奏家たちは自分のやっていることを確認したり新しい視点を取り入れたり、
もしくは「ここに書かれていることは少し違うな」という意見を持って自分を貫いたりできるのですが、
プロの演奏家じゃない人たちにとっては、
本があまりにも網羅的&詳細に書かれていることによって全てを盲目的に信じて思考することを放棄してしまう可能性はあります。
私が伝えたいことは、
読者として”常に自分の頭で考えて(信じる心と疑う気持ちを持って)”読みましょう
ということです。
自分の頭で考えることはとても大事です。
2冊、本を紹介します。
↑『本を読む本』は全人類の必読書だと個人的には思っています。
②英語の訳が微妙なところがある【訳に関する提案】
専門書の翻訳は、
どうしても違和感を感じる部分があるので原語で読むのですが、#成功する音楽家の新習慣 の37p、「鋭く」や「切り方」と訳すと、
日本人は音をタッチする瞬間にだけ意識がいってしまう人が多いと思う。「どのように離すか」「離し方」と訳した方が良いと個人的には思った。 pic.twitter.com/cAqgyM1ENs
— 佐野 主聞 , (@Shimon_Sano) 2019年8月6日
訳を担当した藤原奈緒美さんという翻訳者の方について調べたのですが特に個人の情報は出てきませんでした。
しかし、 色々なジャンルの翻訳をしていらっしゃったので音楽の専門性があるわけではなさそうです。
そのために少し微妙な翻訳があったのだと思います。
※この点に関して、
ヤマハミュージックメディア編集室の方からコメントをいただいたので追記いたします!
「一概に訳者の落ち度とは言えない」というのは正にその通りだと思いました。
ご紹介ありがとうございます。
訳語のご指摘についてはまさに悩ましいところで、ご提案、大変勉強になります。日本語版編集時には、編集部でも全文照合して手を入れておりますので、不自然な訳があったとしてもそれは一概に訳者の落ち度とは言えないということを言い添えさせて下さい。
— ヤマハミュージックメディア編集室 (@YMM_henshu) 2019年10月15日
ご紹介ありがとうございます。
訳語のご指摘についてはまさに悩ましいところで、ご提案、大変勉強になります。
日本語版編集時には、編集部でも全文照合して手を入れておりますので、不自然な訳があったとしてもそれは一概に訳者の落ち度とは言えないということを言い添えさせて下さい。
そしてもう1つ。
リズム・メロディー・ハーモニーの表記について。
これは翻訳書だけではなく日本人が日本語で書いた本でもよくある『間違い』…ではなく『統一性の無さ』なのですが、
この統一性の無さは、
「メロディー=旋律」と「ハーモニー=和声」の言い換えで起こります。
ちなみに、
面白いことに私が今まで読んできた本では「リズム=律動」という訳し方をして統一性がなくなっているものは見たことがありません。
「リズム、旋律、ハーモニー」とか「リズム、メロディー、和声」という書かれ方して統一性がなくなっている本が沢山あります。
表記の違いによる定義の違いがあるのなら良いのですが、定義の違いについて言及する文章は一切載っていません。
なので、著者や訳者が “その時の感覚” で使っている言葉だと推測できます。
なぜそう推測できるかというと、私もよく「ハーモニー」と「和声」を統一せずに使うからです。
しかし、私も定義の違いがあって使い分けているわけではありません。
私の意見としては、
本に表記する際はカタカナを使って書くのであれば全てカタカナで統一することで読者の混乱を防げると思っています。
✔︎1つ目のdetachやreleaseの訳に関しては演奏家としての専門性と理解の深さが必要
✔︎2つ目の「リズム、メロディー、ハーモニー」の表記に関しては意識するだけで統一できる部分
まとめ:演奏家は絶対に読むべき本
訳の不自然さに関しては改善の余地がありますが、全体的に素晴らしい本です。
コンテンツとしての質は最高レベルなので3,000円は安いです。
もしあなたが悩んでいることがあるのなら、ぜひ買って読みましょう!
解決するためのヒントと具体的な行動がこの本に書かれています!