こんにちは、しもんです!
私は他人が好きなものの良さを知りたいと思う人間なのですが、どうしても好きになれないものもある。
そういう時、
『嫌いとは思わないけど好きになれないもの』について、
「自分はどうして好きじゃないと思うのか、なぜ好きな人は好きだと感じているのか」に思考を巡らせる時間を大切にしている。— 佐野 主聞 / ピアニスト×ブログ×YouTube (@Shimon_Sano) 2020年5月29日
私は他人が好きなものの良さを知りたいと思う人間なのですが、どうしても好きになれないものもある。
そういう時、
『嫌いとは思わないけど好きになれないもの』について、
「自分はどうして好きじゃないと思うのか、なぜ好きな人は好きだと感じているのか」に思考を巡らせる時間を大切にしている。
「好きになれないもの」に対する理由は比較的見つけやすいけど、
「特に何も感じないもの」に対する理由は本当に見つけづらい。
今私は「特に何も感じないもの」と2時間くらい向き合ってる。
今日書く記事は決して「夜に駆ける」をディスるわけではありません。
「若年層で流行っている」ってことで、
と思うことはできるのですが、
世の中と自分のギャップを知ることで自分のアイデンティティーを認めることができるので、自分の考えを書きます!
個人的に、
『夜に駆ける』は好きだけど、ここまで流行っている理由がわからないんですよね。
なんでなんだろう。
好きなんだけど、ここまで流行っている理由がわからなくて逆に好きになれないというか。
なぜここまで流行っているのか、理由が知りたい。
YOASOBI「夜に駆ける」がなぜここまで流行っているのか教えてほしい
「夜に駆ける」はこちらです!
淡い色彩やモノトーンの中に濃いピンクの色が印象的なMV。
星野舞夜さんが書いた短編小説『タナトスの誘惑』を元に作られた曲です。
私はここ1,2週間で「夜に駆ける」が流行りに流行っているのを見て、
自分も良さを知りたいと思って聞いてみたのですが特に何も感じなかったんですよね。
と思うくらいでした。
良いところはたくさんあるけれど、「ここまで流行るまでの良さがあるのか」という感じ。
面白いところ
普通の曲は最後のサビで2度上に転調して終わりますが、この曲は主人公の気持ちを反映して2度下に転調してから3度上に転調します。
これはエモポイントだと思う。
もちろん歌手のikuraさんがリズム感めっちゃ良いとか、歌の表現がうまいとかはもちろんあるんだけど、それでもなぜここまで爆発的に伸びているんだろう。
いろいろなメディアや個人(YouTuber)がピックアップしたことによって爆発的に伸びていったのかな。
逆にどっぷり浸かってみた
音楽自体は斬新ではない。よくあるボカロって感じ。
↓
小説から作られているというところが企画として面白い。
↓
歌詞が完全に物語になっているところは面白いかもしれない。
↓
じゃあまずは小説を読んでみよう。
ということで、
【夜に駆けるのおすすめ視聴方法】
1.「夜に駆ける」MVを観るhttps://t.co/1U1SoempsG
↓
2.「タナトスの誘惑」を読むhttps://t.co/FBPr4gqK0v
↓
3.もう一度「夜に駆ける」MVを観る
↓
4.「夜に溶ける」を読むhttps://t.co/OPkyU4XAuY
↓
5.さらにもう一度「夜に駆ける」MVを観る
↓
6.沼— 星野舞夜 (@hoshino_mayo) 2019年12月8日
このTwitterのように「タナトスの誘惑」を読んで「夜に駆ける」を聞いて「夜に溶ける」を読んで…ってループしてみたんですよね。
20分弱で1周できるのでとりあえず3周してみました。
タナトスループしてみた結果
小説自体はとても好きでした。
エロス(生の欲動)とタナトス(死の欲動)は廻ってゆく。
生から死が生まれ、死から生が生まれる。
この小説ではエロスとタナトスが合わさっている感じだった。
この小説が若年層に流行るのはなんとかく理解できる。
でもそれは、
「『死への憧れ』に対する憧れ」ではないかと思った。
死への憧れ
死への憧れは理解できる。死ぬことが救いなのはクラシック音楽でも良く出てくる題材だ。
シューベルトの曲などはもう完全に天国である。生きながらにして天国の救いを感じることができる。
私が「死への憧れに対する憧れ」と言ったのは、過去の自分がそうだったからだ。
死に憧れているのではなく、「死に憧れている状態」に憧れていた。
リストカット
私は中学の頃にリストカットをしていた時期がある。
今思えばそれは思春期の心の揺れによるものだった。完全に厨二病だった。
決して死にたかったわけじゃない。死に近づくことで生を実感したかったのだ。
自分の体に傷をつけることがかっこいいと思っていたのだ。
本当に死にたいなんて微塵も思っていなかった。
悲劇の主人公を気取ることに快感を見出していただけだ。
それは紛れもなく、
「死に憧れる自分を作り出すことへの憧れ」だった。
曲から死への憧れが伝わるか?
話を元に戻そう。
「死への憧れ」という人間が持つ欲動を題材にした小説ではあるが、
それが音楽にどれくらい表れているだろうか?
ものすごく薄まってない?
音楽だけを聴いて「夜に駆ける」を好きになった人はきっと、死への憧れで好きになったのではなく他の理由で好きになったんだと思うんですよね。
その「好きになった理由」が私にはなんなのかわからないのです。
もしかしたら、
「好きな人が好きだと言っていたから」とか
「リズム感が好き」とか
「メロディーが好き」とかいろいろな理由が重なっているんだとおもうけど、
『夜に駆ける』が好きな人、
あなたが「夜に駆けるという”音楽”が好きになった理由」を教えてほしい。
小説を先に読んだ人はほとんどいないだろうから、きっと音楽だけで好きになった理由があるはずなんだ。
※追記しました。
きっとこの曲は、音楽の良さだけじゃなくて人と人との繋がりで爆発的に伸びたんだと思う。
私はこの曲が過大に評価されているのではないかと思った。
好きな部類の曲ではあるし、歌もうまいし曲も面白い。
でも、ここまでの爆発的な流行を根拠づけるほどの斬新さや音楽性は感じなかった。
この記事を書いた当時は「過大評価だ」と思って、穿った見方をしていたかもしれない。