こんにちは、しもんです!
今日は自主企画でリサイタルをしてマネジメントを一部外注する時にかかる費用をどれだけ節約できるかについてサクッと書きます。
想定読者
・演奏会を自主企画している演奏家のみなさま
本記事の内容
・自主企画において、マネジメント会社に業務の一部や全てを外注する時の節約方法
・節約すべき部分とそうじゃない部分について
この記事を書いている私は3年前にイスラエル留学から帰ってきてから、
依頼された演奏以外にも自主企画リサイタルを度々企画して黒字にしています。
結論を先に言うと
手軽に節約できるマネジメント料は、
・物件費の立替
・当日のスタッフの人件費
この2点です。
自主企画リサイタルにおける節約術
前提知識として、
ホール使用料(付帯設備使用料)に関しては、
打ち合わせの段階で必要なものしか借りないはずなので節約することは難しいです。
「ホールからビデオカメラを借りたのに使わなかった」とかはかなり勿体無いので気をつけてください。
基本的に、節約せずにできるかぎりマネジメント会社に外注した方が圧倒的に楽です。
ただ、そこまで苦労せずに節約できる部分もあるので今日はそれについて話します。
そもそもマネジメント料とは
マネジメント料は業界によっても様々ですが、
私がマネジメントしてもらっている会社のマネジメント料はかかった費用の1割です。
もっと高いところもあると思います。
しかし彼らは「その◯割をどう上手く取るか」の部分でビジネスをしているので利用者側は少しだけ注意が必要です。
(もう一度言いますが、基本的にはマネジメントに全て任せるのが楽だし、ぼったくられてるわけではありません。)
今日は「マネジメント料が1割」という仮定で話を進めます。
【節約1】物件費の立替
これはマジで注意が必要、というか絶対にマネジメント会社にやってもらわずに自分でやった方がいいです。
物件費というのはホール使用料(付帯設備費)のことで、演奏会当日に会場に対して支払うものです。(後日振込みはできません。)
ホール使用料は会場によりますが10万〜30万くらいにはなるため、
もしマネジメント会社にそのお金を立て替えてもらったら後日ホール使用料の1割が加算されてマネジメント料金になってしまいます。
例えば、ホール使用料が15万円でそれをマネジメント会社に立て替えてもらったら、15,000円がマネジメント料としてプラスされて請求されます。
これは避けた方がいいです。
というか、まず間違いなく避けられます。
というのも、売れたチケット代でなんとでもなるからです。
逆に、ホール使用料を当日に払えないくらいしか集客できないなら集客から考え直した方がいいです。
ホール使用料は当日演奏会後に自分で払ってしまいましょう!
(マネジメント会社の人に頼んでチケット代から払ってもらうように伝えたらやってくれます。)
【節約2】当日のスタッフの人件費
これは当日の受付スタッフですが、これをマネジメント会社にやってもらうとなると結構お金がかかります。
もし家族や親しい友人などにやってもらえるならやってもらった方が圧倒的に良いです。
マネジメント会社に任せるとスタッフ1人につき1万円以上はかかります。
もちろん友人にやってもらうとしてもお金はかかりますが、1万5千円渡さないといけないということはないですよね。
3,000円〜5,000円でやってもらえることが多いです。
プロに任せるべき部分とそうじゃない部分
チラシデザイン(できる人に任せる)
スキルがあったりそれをやることが好きなら自分でやってもいいが、
プロに任せた方が良いことの1つとしてチラシデザインがある。
チラシを作るのが純粋に好きなら自分でやって印刷をしても良いが、
私は作るのは好きだけど圧倒的に時間がかかるのでチラシデザインはプロに任せている。
チラシの挟み込み(できる人に任せる)
これも他人に任せましょう。時間が勿体無いです。
マネジメント会社に任せると1つのコンサートへのチラシ挟み込みで2,000〜4,000円くらいはかかりますが、
そのお金を節約するために自分の時間と労力を使うくらいなら、
より多くチケットを売るための営業をした方がコスパが良いです。
プログラムノート(自分でやる)
これはできる限り自分で書いた方が良い。
そうすれば自分の音楽的理解も深まるし、聴きに来る人のことを考えながら作れるので聴きに来てくださるお客さんにとっても良いものになる。
確かに専門家の先生(学理科出身の評論家など)にお金を払って書いてもらったら時間は節約できるだろう。
だけど、あの人たちの文章は小難しくて音楽に結びつく前の段階の文章を書く人ばかりだし、
そもそもどんな人が聴きに来るのかなんてあの人たちにはわからないのだ。
聴きに来る人たちのことをほとんど何も考えてない。
音楽を全く知らない人たちに対する配慮が全くと言っていいほど無い。
一般的なコンサートのプログラムノートに小難しい楽曲分析なんて書いてもごく一部の専門家しか読みたいと思わないですよね。
楽曲分析を書くとしても、それを音楽にわかりやすく結びつけるのが大切だと個人的には思っています。それができないなら書かない方がいい。
改行などのデザインも下手。フォントも適当。そんな文章は読む気が薄れます。
(ちなみに、私はごく一部の評論家・批評家を名乗っている人が嫌いです。
演奏家のほとんどは評論家が嫌いだと言っても過言ではないと思う。
何故なら、一部の評論家は音楽的な耳を持っておらず言葉で音楽を歪めるから。)
プログラムノートのデザイン(できる人に任せる)
これは演奏会にもよりますが、基本的にプロに任せた方が良さそう。
なので、プログラムノートは自分で書いてプログラムノートのデザインはプロに任せる形ですね。
演奏会によっては自分で簡潔なものを作ることもあります。
新聞社への営業(自分でやる)
地元の新聞社から名義後援をもらうことも多いと思いますが、
「新聞にコンサートのことを載せてください!」というのは演奏家が自分で直接電話するなりメールするなりしましょう!
新聞に取り上げていただいてもコンサートに来てくれる人は多くはないですが、
新聞に名前や写真を載せてもらうことによって認知される確率は高まります。
印刷(任せても良いし、自分でやっても良い)
デザインはプロにやってもらって印刷は自分でするのもアリだと思います。
印刷費は結構高くつくのでマネジメント会社に印刷してもらうとその10%が加算されます。
印刷する枚数にもよりますが、40,000円くらいかかったら4,000円がマネジメント料としてプラスされます。
しかし、これも印刷に時間と労力を使うよりもチケットを売ることに時間と労力を使った方が良いと個人的には思います。
まとめ:自主企画は楽じゃない
自主企画をする時に一番苦労するのは集客だと思いますが、
今日の記事のようにそれ以外にもやることがたくさんあります。
なので、他人に任せられることはちゃんと任せて、楽に節約できるところは節約しましょう。
✔︎物件費の立替はマネジメント会社にやってもらわずに自分のチケット売り上げでから払うか、最初からお金を持っていく。
✔︎当日スタッフは家族や友人に頼む。
これでかなり節約できます!